DATE : 2007/07/25 (Wed)
検察側目撃証人の証言によると、
・目撃証人本人は車両垂直にあるつり革の一番ドアに近い側に掴まっていた。
(目撃証人本人は中央から30センチあたりのところに居たという感覚は無いようですが、そのつり革は車両中央から約30センチの位置にある。)
・被害者と言われている女性は車両の中央付近にいた。
・目撃証人と被害者と言われている女性の距離は記憶を元に裁判で計測したところ77センチだった。
この3つで目撃証人の証言に矛盾があることがわかります。
証人がこの位置に立っていて被害者と言われる女性との距離が77センチもあれば女性は決して車両中央にいたことにはならない。
女性はもっと電車内の端っこにいたことになる。(mojoコメント備忘録参照)
被害者自身も車両中央にいたと証言しているのであれば、目撃証人の証言が非常に疑わしいものとなります。
お互い中央付近にいる二人の間に77センチもの距離は絶対に取れないからです。
被害者が車両中央に居たと証言しており、それが目撃証人の証言と合致しているなら、
なお更、検察側証人の目撃証言に疑問がわく事になるのです。
被害者と目撃者、逮捕者。この3者の矛盾は大きい。
どこかでつじつまを合わせ、この裁判に注目している多くの人を納得させられるような矛盾ではありません。
DATE : 2007/07/23 (Mon)
検察官が植草氏に対し、『真犯人を探そうともしておらず・・・』
などと論告で話したと日刊スポーツが報じています。
今日いただいたコメントにもあるように
植草氏は記憶に関して専門家の大学教授に心理実験まで依頼している。
(参照:証人の重要証言、追加)
検察側の目撃証人の記憶が曖昧であることを証明するためだ。
以前にも書いたが、この実験の内容は、結果も出ており、
事件当日の状況を再現して被告人が眼鏡をかけて、目撃者の目線から撮影した9枚の写真を、
学生に1枚につき8秒ずつ、合計72秒見せて、
3日後に集まってもらい、アンケートを取ったところ、
20人中19人が眼鏡をはっきりと覚えていたとの結果が出たものだった。
(検察により証拠不同意とされているようだが、目撃者が特徴ある植草氏のメガネを覚えてないのは別人を見ていた可能性が高いことが示された検証結果である。)
植草氏は自らの無実を証明するために考えうる事、出来うる事をひとつひとつやっている。
この心理実験をはじめ、
植草氏が当日着ていたスーツの上着の付着物鑑定の申請(密着していたなら繊維がついているはず)
などなど・・・弁護側の重要な証拠申請は全て検察が不同意にしているようだ。
日本の刑事訴訟法では
被告事件について犯罪の証明がないときは、判決で無罪の言渡をしなければならない
と規定されている。
よって、犯罪事実については検察が立証責任を負うことになる。
しかし現実問題、本来、無実の立証をしなくても良いはずの被告がその証明を強いられているのが現状だ。
その為植草氏もできる限りの無実の証明をしようとしているのです。
これは日刊スポーツの脚色でなく、本当に論告に含まれていた言葉だそうです。
この論告を書いた検察官は一体何を考えてこのような事を書いたのだろう。
植草氏が132日間も勾留され、一貫して否認していた捜査段階で
真犯人を探す努力をしなかったのは警察である。
全くばかばかしい論理だ。
裁判官の方には公正な判断をお願いしたいと本当に心から願います。
DATE : 2007/07/22 (Sun)
今回論告があったことで今まで非公開になっていた被害者と言われる女性の証言が一部だけWebのニュースでも伝えられています。
供述は、『被害者とその他の証人』、『検察側目撃者証人と逮捕者』、
それぞれ食い違う部分に着目しなければならないはずではないでしょうか。
裁判前に検察に行っていればいくらでも打ち合わせは可能です。
検察側の証人同士大枠で同じ証言になるのは当たり前と言えば当たり前。
なぜ食い違う部分があるのか。
弁護士さんからの予想しない質問に対して答えた、食い違う部分を検討することで、その証言の信憑性が明らかになってくるのではと思う。
第二回公判で、検察側の目撃証人が証言をしています。
彼は6~7時間、警察で話をし、4回検察に足を運んだと言っています。
いつも傍聴している方が第二回公判の時の感想をこうおっしゃっていました。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
『質問の量と証人が答えた量、それに証言時間の短さを見ればそれが一目瞭然です。
証言というものは、一つ一つの質問に考えながら答えるものです。
しかし、彼は、流れるように間髪を入れず、大量の質問に次々答えていました。
速記を取ったベテランの方も、あのようになめらかに次々答えた証人を見たことがないと言ってました。』
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
mojoさんが以前から裁判の争点として10項目にわけてエントリーを出してくださっています。
彼らの証言の食い違う部分を各項目のコメント欄を含め一度読んでみてください。
※裁判の争点
DATE : 2007/07/20 (Fri)
今回の論告で『逮捕者の男性に植草氏がさわったことを確認した』とWeb上に書かれていると
教えてくださいました。
これは昨日コメント欄にもお返事を書きましたように違います。
見たと言っているのはたった一人。
第二回検察側証人だけなのです。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
この検察側証人の証言には大変多くの疑問点があり、論告求刑の時の検察の言葉そのままがあてはまります。
『別の機会のことなのではないか』
初めてこの言葉を聴いたとき、検察は間違えて自分たちが出してきた証人の事を言ってるのかと思いました。
何度も書いていることですが、植草さんは当時傘とかばんを持って、青いフレームのメガネをかけていたんですよ?そして、事件が起こった日から第二回公判でこの証人と対面するまでに10キロも痩せています。
でもこの検察側証人が言ったことは
・顔を注視して見てたけどメガネは覚えてない
・かばんも傘も覚えてない
・自分が見たときと変わっていない。痩せたとかそういう事もない。
・この人に間違いない
この証人の『この人に間違いない』という言葉の信用性が低いことがよくわかるのではないでしょうか?
逮捕者との証言に食い違いがあることも検察側証人の目撃証言の信用性が低い事を表しています。
証人の証言どおりに車内に人物を配置すると、つじつまが合わないこともmojoさんが図で説明してくださっています。
これも検察側証人の信用性が低いことの証拠のひとつです。
DATE : 2007/07/19 (Thu)
是非ご覧ください。
植草事件求刑で検察側が決定的事項認める
昨日も書きましたが、7月18日、論告求刑で、検察側は
植草氏が犯行時間とされている時間帯に痴漢をしていないのを見たという証人について
下記のように述べた。
記事からの抜粋になりますが、
(1)目撃者は別の事件を見たのではないか
(2)植草氏の立っていた方向が被告証言と目撃者証言とで食い違う
(3)目撃者は川崎駅で友人に会う予定だったと述べたが、友人の名前を明かすのを拒否した
(4)第2回公判(2006年12月20)の検察側目撃者の証言や逮捕者の証言と異なる--に言及した。
※以下、第九回目撃証人とは・・・起訴状にもある犯行時間帯電車が出てすぐから2~3分の間、この間の植草氏の様子を右手はつり革に掴まり眠ったようにぐったりして立っていた。誰とも密着はしていなかった。と証言した目撃証人です。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(1)について
検察側が、
『第9回弁護側目撃証人は本件電車に乗車しておらず、仮に証言内容に近い状況があったとすれば本件とは全く別の機会であったと考えるのが自然だ。』
と述べた件で、これは昨日も書いたとおり、第九回の目撃証人ははっきりと『植草一秀氏だ』とそのときから認識して植草氏を観察しており、『別の機会であった』と考えられることはまずない。
京急に植草氏が電車に乗っていることを見、その後、二人の逮捕者に植草氏が掴まれ降ろされる。今回の被害者と言われる同じセーターとスカートをはいた女性も一緒に降りたのを見ている。
こんな『別の機会』があるわけがない。
全く荒唐無稽な可能性です。
植草氏とわかっていなかったならまだそれも考えられるかもしれない。
しかし植草氏だとはっきりわかっていたと証言している以上、別の機会であるはずがないのです。
どちらかといえば、それは第二回公判検察側証人に当てはまる事なのではないだろうか。
彼は特徴ある植草氏のメガネも覚えていなければ、植草氏が事件の日から10キロも痩せた姿を見て、何も変わらないと答えているのだから。
(2)について、
植草氏がどちら向きにたっていたかという記憶は痴漢騒ぎが起こる前のもので、記憶が鮮明になる前のもの。
体の向きというのは変わるものですし、何より、右手がつり革を掴んでおり、なおかつ女性とも誰とも密着していなかったのを見ているのですから、それで充分なのです。
今日、朝、乗った電車、座れず立っていた方、自分がどちらの方向を向いていたか寸分違わず答えることができますか?
(3)について
第九回目撃証人は、事件を目撃した後、川崎で会う約束をしていた人物が、20分経っても現れず、そのまま帰ったそうです。
合う約束をしていた人の名前を明かさない・・それでは京急に乗車していた証拠がない。
検察官はそう言いたいのでしょう。
しかしこれは逆に考えればこの証人が言っていた『ありのままに話している』ということの証明になる。
先に弁護士と詳細な打ち合わせがあったなら、この証人はもっと受け答えもスムーズであったはずです。
川崎で会おうとしていた人の名前を聞かれ、声を荒げるなんてことは決してしないだろう。
プライベートに触れられるのが嫌なら、公判では無関係のその人の名前はイニシャルにしてほしいとか先手が打てるのではないだろうか。
この目撃証人は植草氏の事件を早くから知っていたがすぐに名乗り出なかった事を涙ながらに公判で話した。
私は第九回公判の内容を聞き、この人が不器用な、正直な人である印象を受けた。
(4)について
検察側の証人と異なれば信用できないのだろうか。これもまた都合の良い話です。
検察側の証人が真実を述べているという前提で話をしてもしかたがない。
それこそ検察側の証人同士で証言が食い違っている数多くの部分は一体どう説明するのか。
全体を通して、検察側の論告にはずいぶん無理があるなぁとう印象を受けた。
昨日も書きましたが、検察側はこの9回証人を否定しなければならないが、それが全くできない様子が伺える。
第九回証人を否定するこの4つを読んでどう思われまか?
私は第九回目撃証人は正直に話している印象を受けます。
話の信用性は高いと思う。(特に第二回検察側証人と比べると)
同じ車両に乗っていて、この証人に話しかけた女性を探しています。
是非第九回証人が車内にいたことを裏付けてほしいのです。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
検察側証人の矛盾点に関してはmojoコメント備忘録(目撃証言の矛盾)をご覧ください。
大手マスコミがこの重要な点を全てスルーしているのはなぜだろう。
偏向報道の視点からもこの事件に関心を持って見てほしい。
DATE : 2007/07/18 (Wed)
傍聴した方から教えていただきました。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ここから
今日の論告求刑では、非公開で公判が行われたとされている被害者の供述の概要が話されました。
被害者の供述としては、
■品川駅から電車に乗り込んですぐ、電車が動き出すのと同時くらいに、 背後に触れるような感じで人が立っているのに気付き、 痴漢かなと思った、と供述。
■犯人は左右の腰の下あたりの太ももとお尻に左右の手でそれぞれ触ってきた。
論告の中で、検察は『本件痴漢事件は電車が品川駅を出発して直後から被害者が抗議するまでの2~3分間の事件であると認められる』と述べました。
第9回公判での証人の証言はこの時間帯に証人が被告人の様子をはっきりと目撃しており、
右手で吊皮をつかみ、痴漢をしていなかったと証言したものです。
この意味で被告人の無罪を立証する決定的な証言が示されたことが検察側の論告によって改めて明確になりました。
第2回公判の証人の証言にはきわめて多くの矛盾点があります。
①証人が供述した被害者および間に立っていた女性との距離などを電車図面で再現すると、
被害者女性の位置が電車内左右の中央でなく、電車内右側のドア付近になってしまう事。
※これはmojoさんのmojoコメント備忘録(目撃証人の矛盾)を参照してください。
②犯人の顔などを注視していたにもかかわらず、植草氏の青いセルロイドのメガネなど特徴を覚えていず、
公判で見た被告人がすっかり痩せていたことも気付かなかった。
③翌日にニュースで被疑者が植草氏であることを知るまで、犯人を植草氏とは考えなかった。
などの点をあげられます。
犯行時間帯に植草氏の様子を人物を特定して目撃していたのは第9回証人のみで、
被害者を含め、2人の逮捕者も犯行があった時間帯の植草氏の状況を目撃している人は存在しません。
第2回公判の目撃者が仮に真実を述べていたとしても、目撃していた人物が植草氏であるとは、翌日になるまで考えていないことを考えると別の人物を目撃していて、騒ぎのなかで取り押さえられた植草氏と犯行が行われていた時間帯に目撃していた真犯人を誤って同一視してしまったということになると思われます。
ただ、それ以上の問題として、第2回公判の証人の証言にはあまりにも矛盾点が多いため、その証言の信用性は極めて低いと言わざるをえません。
第9回公判の証人の証言の信用性が極めて高いということになれば、被告人の無実は確実に立証されることになると思われます。
メディアは第9回公判の証人の証言内容を事実とかけ離れて報道し、同証言が被告人の無実を立証する決定的な証言であることをまったく報道しないどころか、被告の無実立証に役立たない証言と事実と明らかに反する報道を展開しました。
本日の検察側の論告においても第9回公判の証人証言について正しい報道をまったく行っていません。
検察権力とメディアが結託して公判報道を著しくゆがめていることが歴然としています。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ここまで。
やはり論告求刑でも述べられたように、起訴状にある痴漢の犯行時間は品川駅を出てすぐから2~3分。
その時の様子は第9回証人がはっきりと植草一秀氏だと認識した上で痴漢をしていない様子を見ていたのです。(参考:7月4日公判、証人による重要証言)
---------------------追記---------------------
今回論告で明らかになった、被害者の証言。
さすがに今更動かせなかったようですね。
変更すれば、検察側目撃者・被害者とほとんど全ての供述を変更せざるをえなくなります。
検察側はこの第9回公判の証人の証言を弾劾しなければならないのですが、
本日の論告では、『第9回弁護側目撃証人は本件電車に乗車しておらず、仮に証言内容に近い状況があったとすれば本件とは全く別の機会であったと考えるのが自然だ。』と述べたそうです。
これはあまりに無理がある主張ですね。
不自然です。
事件が起こる前からはっきり植草氏だとわかって見ていた目撃証人なのでこれは絶対にありえません。
この論理がちょうど適用されるとすればそれは植草氏の容姿もはっきり覚えていなかった第二回公判の検察側証人のほうがぴったりでしょう。
マスコミ(毎日新聞)は、植草氏が主張した別の真犯人がいるとする説を検察側が単なる想像と一蹴したと書いているが、
この【別な機会の目撃だったのではないか】との検察の主張の方が単なる想像ではないだろうか。
一蹴されるべきはどちらの主張であろうか。
この無茶苦茶な論理の論告をマスコミは伝えていますか?
植草氏の主張は可能性として大いに有り得る主張だが、検察側の主張は植草氏をはっきりと植草氏だとわかって見ていた目撃者に別人じゃないかと言っているもので、他に反論することが無かったのだろうかと傍聴した方からこのような論告があったことを聞き、驚きました。
もう一点、証人が被害者の声に気付かなかったことを不自然と言ったようですが、
植草氏は被害者の発した声について、
『子供がいるのに』といったやや大きな声しか聞いていません。
泣いたというのも涙が出たというだけの可能性が高いと思われます。
半眠りの着席していたひとが声に気付かなくてもまったく不自然ではないと思われます。
※次回、最終弁論は8月21日に予定されています。
DATE : 2007/07/18 (Wed)
今までの皆様がご存知の報道内容と見比べてみてください。
7月4日に証言した目撃者は、植草氏が無実であることを立証する極めて重大な証言をしています。
その証言内容は→こちら
mojoさんも立体図・平面図等で、検察側証人の矛盾点を多く指摘してくださっています。
是非訪問してみてください。
mojoコメント備忘録
皆様は正しい内容の報道を目にしていると思われますか?
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・以下リンク・・・
ライブドアPJニュース 「植草一秀教授は無実だ」、検察が矛盾とわたしは見る
植草氏の小学校時代6年間の同級生の方もブログを書いておられます。
一秀くんの同級生のブログ
本日、
植草一秀氏コラム更新です教えてくださった方いつもありがとうございます。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
追記※植草氏が今民事訴訟をおこしている毎日新聞が
『植草被告は無罪を主張しているが、検察側は、被害者や同乗者の証言に加え、いったんは容疑を認めて自殺を図ろうとした植草被告の態度などから、「弁解は不合理で全く信用できない」と述べた。』
と書いています。
これがあたかも事実のように書かれていますが、植草氏は認めたなどという事実は無いとはっきり公判でおっしゃっています。
コメント欄で熊八さんがおっしゃっている通りだと思います。
最終弁論は8月21日の予定だそうです。