DATE : 2008/11/08 (Sat)
植草氏のブログがアクセス禁止になったことに関して、さまざまなブログの主催者が心配していた。
アクセス禁止になった原因は他の誰でもない、植草氏にあると私は思う。
毎日新聞社が抗議した『植草氏が記事を全文転載したことが違法』かどうかはわからない。
植草氏のブログに書かれている弁護士さんの意見ももちろん理解できるものだ。
毎日新聞の、著作権の事だけを言うのなら私はこのエントリーは立てなかった。
しかし、植草氏は毎日のこととココログの対応を一緒にして書いている。
植草氏のブログには10月28日付けでココログから
>毎日新聞社より著作権に関するご連絡をいただいた内容について、権利者の許諾を得ていない場合は速やかに該当箇所を削除いただくよう弊社より連絡させていただきましたが、あらためて確認いたしましたところ、現在も状況に変化が見受けられませんでした。
つきましては、10月30日(木)正午までに、下記の項目についてご対応いただきますようお願いいたします。期限までに対応を行っていただけない場合には、弊社会員規約に基づき、やむを得ず弊社側で該当記事を削除させていただきますので、ご承知おきください。
とある。
ということは、28日以前にも少なくとも一回はココログから『苦情があったから、該当記事を削除してね』という連絡があったと解釈できる。
この時にすぐに対応していれば30日の謝罪放送の日にアクセスが出来ないということはなかっただろう。
私は毎日新聞の抗議とココログがアクセス禁止にしたことを繋げて書くことに違和感を覚える。
毎日新聞が削除せよと著作権を振りかざし抗議してきたことは適法かどうか、はたまた意図はなんなのかは私にはわかりかねる。
しかし、それとココログはあくまでも別である。
ココログは30日の謝罪放送に合わせてアクセス禁止にしたわけでもなんでもない。
その前にとりあえず、該当記事を全文引用ではないように差し替えていれば30日は何の問題もなかっただろう。
ココログからの再三のメールを結果的に無視したようになっているので、ココログも苦情がきている以上やむを得ず取った対応だと考える。
以前にも書いたが、私のブログをそっくり真似たブログが多数作られたとき、エキサイトブログは迅速にそのブログの閲覧禁止という対応してくれた。
これには心から感謝している。
苦情があってブログの持ち主に連絡をしても返事が一切帰ってこない場合、ココログやエキサイトブログがした対応が当然であると考える。
ココログからのメールには該当記事削除とあったようだが、それ以前にココログの利用規約では利用規約に反したり問題があると思われるブログに対し、アクセス禁止にすることができると書いてある。
『苦情がきているから見直して』との再三のメールを無視するユーザーは問題があるとみなされて当然である。
利用規約に同意して入会しているのだから、あのアクセス禁止にいちゃもんをつけるのはおかしい。
いやなら変わればいいだけの話だ。
繰り返しておく。
私が言っているのは毎日新聞の抗議とココログがアクセス禁止にしたことを一緒にして書いていることだ。
毎日新聞のやり方はおかしいかもしれないし、私は本来、新聞社が出したものを全文掲載したところで何も問題はないだろうと考えている。(それが正しいかどうかは知らない)
しかし、
あくまでもココログがアクセス禁止にしたのは植草氏の対応の遅れが唯一の原因であり、
その対応は利用規約に沿ったものであり、当然の結果と考える。
自分が悪いのにココログの対応がメールと違ったとかケチつけるのは良くないね。
私は皆様の意見とは違うのでしょうね(笑)
下着についての鑑定証言は結局無かったと記憶するのですが、どうだったでしょう?
白い綿なんてものはそこらじゅうにあるので、「誰か」の「下着」のものとは特定できないということで。
私の記憶違いだったかもしれませんが。
それから、青色獣毛繊維についてですが、判決においてすら、有罪の証拠とはされていません。
一審判決要旨(cf. ttp://livealot.exblog.jp/6461265/)より。
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・・・これらの事実は、被告人が被害者の背後に密着し、そのスカートに触れたことと矛盾せず、被告人が犯人であることに矛盾しないといえる。
もっとも、これらの付着していた各繊維は前記スカートに由来すると判定されたものではなく、他に由来する可能性も否定できるものではない。よって、前記鑑定結果は、被告人が犯人であることに矛盾しないという限度でのみ、被告人が本件の犯人であるとする被害者および目撃者の各供述の信用性を支える事情の一つとなる。
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苦しい書き方をしていますが、要するに、その繊維が何の繊維だか特定できないので、植草氏が被害者のスカートを触ったという証拠にはならない、ということです。
「矛盾しない」と判決が言ってるのは、植草氏が無実だという証拠にはならない、という意味です。
しかし、弁護側の鑑定では、その繊維は、植草氏が揉み合った京急職員の制服の繊維ときわめて類似するとの結果が出ました。裁判所はその証拠調べ請求を「必要性なし」と却下しました。
繊維鑑定については、mojoさんのブログが詳しいので、ご参照ください。
その件については単に見た目の色だけが似てるとかその程度でしたよね。
科学的とは言い難い鑑定でしたが。
mojoさんが詳しく書いてくださっています。
この点にまだ疑問がおありでしたら、mojoさんのブログをご覧ください。
従業員、約3200人で売上高が1500億円の毎日新聞に対して、ニフティは従業員600人で916億円も稼ぎ出しており、ココログはそのグループのブログ担当だということです。最近ではココセレブなんて有名人限定を売りにしたサービスを始めたりして、どちらかというと業界ではトップと言ってもいいくらい。
ネットで限って言えば、ニフティと言えば老舗中の老舗で、パソコン黎明期の1980年代にニフティサーブとしてパソコン通信サービスを開始し、情報関連企業としては名実ともに大手です。
さらに現在は富士通の子会社でもあるので、ビジネス上では逆に毎日新聞のほうが大手広告主として頭が上がらないと言ってもいいくらいです。
ココログってそんなに弱小企業とは思えないので、なにか誤解がある気がします。
大手企業同士として論じられているのでしたら、そのような推測もご自由ですが、まるでニフティが毎日新聞の言いなりだというような話は現実的じゃない気がしました。
でもニフティの回し者じゃないですよ(笑)
毎日新聞とココログが一枚岩ではなく、ココログはアク禁規約に則って正当に対処したというゆうたまさんのとらえかたは論旨明快でまったくおっしゃるとおりだと思います。
私はふと考えるのですが、昔、私があるネット右翼団体と掲示板上で喧嘩していた時、私主催の掲示板(teacup)に書かれたある記事に、その団体の奴が表現上の難点(瑕疵)を見つけ、プロバイダーに文句を言ったわけです。一般的にはどう考えても名誉毀損とかそういう方向では考えられない些細な表現だったわけですが、私の掲示板は閉鎖されてしまいました。
おそらくプロバイダーさんがイチャモンの相手が右翼だったということだけでビビッたのではないかと思っています。
今回の植草さんブログのアクセス禁止にも、似たような感じがあるんですがどうなんででしょうかね。本来、言論の自由は憲法第21条で保障されている国民の権利です。プロバイダーさんは苦情が来ても、慎重に判断をして、極力ユーザーさんの表現を守ることが職分の方向性でしょう。ブログは表現の自由が担保されることが大前提ですからね。
ココログが五大新聞のひとつである毎日新聞社の威光にビビッたということはないのでしょうか。つまり、表現の自由と著作権法、両者から検討して植草さんの事例がアク禁に該当するかどうかを充分に吟味する必要があったのではないでしょうか。この問題は植草さんが通知を無視したかどうかとはまったく関係なく、毎日新聞社からココログに抗議があった時、ココログは表現の自由の解釈と裁量性を充分に検討した上での措置だったのかはそうとう気にかかります。
植草さんへの通知からアク禁までの一連の流れはゆうたまさんのおっしゃるとおりでしょう。何の問題もありません。毎日新聞社とココログが同じ意思統一で動いたという印象はゆうたまさんの言うとおり違うでしょう。十把一絡げで扱うことは変でしょう。実態は、ココログが毎日新聞社にひれ伏した(笑)という風に見えるのですが。
天下の大新聞社が威光をふりかざし、「植草某の全文転載に問題あり、ただちに対処せよ、その旨伝え置く!!」などと言われて、ネット中小企業ココログは「ハハーッ!ただちに命に従いますぅ~ッ、お許しあれ~」などという話ではないでしょうか。ココログも食べていかなければなりませんから、厄介な問題は回避したのでしょうかね。まあ、ココログ当事者ではないから、事情はわかりませんが。
ココログの事務的な対処法は全然間違っていませんが、それ以前の段階における当社判断については、非常に重要な憲法上の問題があると、神州の泉は感じております。でも、たしかに、ゆうたまさんのおっしゃるように、ココログと毎日新聞は同じ穴の狢(むじな)ではありませんね。
「自分たち(=毎日新聞)を、名誉毀損で訴えている人間が、記事を丸々ブログに載せているのは気に入らない」
これが『人情』だと思っていました(笑)
確かに「大人気ないなぁ〜」という印象は持ちますが、毎日新聞といえば、最近も、グッチー氏を持ち上げたり、問題あるコラムを何年も野放ししたりと、ネットではかなり批判されていました。
その一方で、普通に「良質な」記事も出しているので、新聞社というよりも社内の「一部」に植草さんを良く思わない人がいて、その人が
「全文掲載するなんて、ケシカラン!!」
そのように感じて、ココログにクレームを入れた“だけ”という事かもしれません。
例の記事の弁護士さんも触れていますが、
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ここで、事実指摘を二つ。
先日(2008年9月8日)、「植草氏」対「サンデー毎日(毎日新聞社)」の訴訟(植草氏の名誉回復訴訟)において、毎日新聞社が敗訴した。これは、事実。
現在、毎日新聞社は、植草氏に対して控訴している。これも、事実。
そんな事を根に持って植草氏に言いがかりをつけたとは思いたくないのだが、真実はどうなのだろう。何か秘めた事情でもあるのだろうか。
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私は単純に「言いがかりをつけた」説です。
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植草被告は判決後、「セクハラ癖が存在したと認定した点に不満が残りますが、基本的な主要部分で私の主張が認められており、妥当な判断が示されたと考えています」とのコメントを発表。
サンデー毎日の山本隆行編集長は「速やかに控訴の手続きを進める」としている。
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アンチの、この時の「セクハラ癖」の話題に対する書き込みを見ればわかるように、「裁判で敗訴」というのは、植草さんに好意を持たない人にとっては、非常に「プライドを傷つけられる」出来事なのです。
裁判では、何一つ潔白を証明できなかったのに、それでもこの山本隆行という編集長は、結果に「不服」なのです。
だからこそ控訴したのでしょうし、この周辺が植草さんに対して「反感」を持っているのは確かです。
その相手(植草さん)のブログを、彼らが“特別な感情”でチェックしていることも十分あり得る。
私なんかは、「動機」もあるのだから、毎日新聞の人間が、自社の記事を(自分たちを訴えている)植草さんが自分のブログで、文章を『全文引用』しているのを見たら、ココログにケチの一つも言って「消させたい」と思っただけじゃないかという気がします。
現に、植草さんが「適切な対処」をした現在は、従来通りにブログを続けられています。
それでも不服なら、ゆうたまさんのおっしゃるように、
>いやなら変わればいいだけの話だ。
という話になってしまいます。
(少なくとも、自分でサーバを立てて運営・管理まですれば、最も「自由な発言」が保証されるのでしょうが、その負担を肩代わりしてくれる、ココログやエキサイトなどのサービス会社の決めた『ルール』を守ることは、サービスを利用する私たちが注意しなければならないポイントです。)
今回の「アクセス禁止」の前に、28日の段階で『警告』があったのは事実です。
でも、それを「見落としてしまった」ことが、今回の一番の原因だと思います。
そして、ココログが確認した結果「無視していると映ったのだ」というゆうたまさんの見方にも私も同感です。
さらに、このココログの運営に対する植草さんの批判的な意見を、そのまま公開できているのだから、決してココログが「偏っている」ようには見えないのです。
ただし、今回のクレームというのが、「当然」なのか「大人気ない」と映るのかは全く別問題です。
大新聞が個人ブログに「イチャモンをつけた」というのは、むしろ自分たちの評価を下げているのかもしれません。