DATE : 2008/07/28 (Mon)
植草氏のブログに出ていました。
転載します。
本日7月28日、東京地方裁判所民事第33部において、株式会社講談社に対する名誉毀損損害賠償請求訴訟の判決が下され、勝訴した。
本件は講談社発行の「フライデー」誌2004年4月30日号が、事実無根の虚偽内容の記事を公表し、私の名誉を著しく傷つけたことに対して損害賠償を求める訴訟を提起したものである。その訴訟に対する判決が本日下された。
判決は記事内容が真実でなく、また真実と信じる相当の理由もないと認定した。
~~~「フライデー」事件で被告の講談社は、警察関係者が虚偽情報をリークしたと弁明したが、仮にこの陳述が事実だとすると、警察当局の行動は糾弾されなければならない。
マスメディアは警察、検察当局発表の情報を、真偽を確認することもなく、そのまま報道するが、今回の「フライデー」事件での東京地裁判決は、メディアの取材のあり方、特に捜査機関等からのリーク情報に関して自らの責任で裏付け取材を行わないような取材のあり方に警鐘を鳴らすものになっている。
「判決のご報告」
2008年7月28日
植草一秀氏名誉毀損訴訟弁護団
本日、東京地方裁判所民事33部において、植草一秀氏と、週刊誌「フライデー」を発行する株式会社講談社及び「フライデー」誌編集長との間の訴訟(平成19年(ワ)第9897号損害賠償等請求事件)において、被告らに対し、原告に110万円の支払を命じる判決が下されました。
本件は、講談社発行の「フライデー」誌2004年4月30日号において、植草一秀氏に関する虚偽の前科事実等を掲載し、同氏の名誉を毀損したことについて損害賠償請等を求めたものです。本日の東京地裁判決では、以下のとおり、講談社の記事内容に真実性も、また、そのような記事を掲載することについての相当性も認められないと判断されました。
判決は、講談社の取材経緯について、「結局、取材班は、報道関係者らの間の噂に基づき、客観的な裏付けもないまま、電話取材に対するAの回答からの感触のみに基づいて、極めて短時間のうちに自らの判断により本件名誉毀損部分を含む本件記事を作成し、入稿を終了したものというほかない。」と判断し、メディアの取材のあり方、特に捜査機関等からのリーク情報に関して自らの責任で裏付け取材を行わないような取材のあり方に警鐘を鳴らしています。
原告としては慰謝料額についてはさらに増額されても良かったのではないかと考えますが、上記のようなメディアの無責任な取材方法によって作成された記事については、その真実性・相当性の何れも認定することできない、と判決において明確に判断されている点は高く評価できるものと考えます。
(これまでの経緯)
植草一秀氏の虚偽の前科に関わる報道について提訴した下記の各訴訟は、仮に刑事事件の対象とされた人に対してであっても、個人の尊厳は何ものに優るという価値(憲法13条、憲法前文における基本的人権尊重主義)に立脚すれば、水に落ちた犬は叩けと言わんばかりの「弱いものいじめ」の報道は決して許されるものではないと戸の立場から提訴に及んだものです。
刑事事件に関わる相当な範囲での報道は、原則として、報道の自由により保護されると考えます。しかし、提訴した5件の訴訟で問題とした記事は、植草氏の前歴等についての虚偽の事実を伝えるものであり、しかも、十分な取材が尽くされたものとは言えず、記事としての真実性・相当性を欠くものでありました。
以下は、関連訴訟に関する現在までの経過です。
①対小学館(女性セブン) 東京地裁民事第41部
2008年4月4日、同誌への謝罪文の掲載及び植草氏への100万円の支払を内容とする和解が成立しました。なお、謝罪文は同誌6月12日号に掲載されました。
②対徳間書店(アサヒ芸能) 東京地裁民事第34部
2008年5月21日、植草氏に対する名誉毀損を全面的に認め、同氏への190万円の支払を命じる判決が下され、既に確定しています。
③対毎日新聞社(サンデー毎日) 東京地裁民事第42部
既に結審し、2008年9月8日(月)13時10分から527号法廷にて判決言い渡し予定です。
④対朝日放送(ムーブ!) 東京地裁民事第39部
2008年9月3日、午後4時から弁論準備期日が予定されています。
以上
(資料2)記者会見配布原告コメント
対株式会社講談社(「フライデー」)判決についてのコメント
平成20年7月28日
植 草 一 秀
数字が興味深かったです。竹中氏は、1億円の請求で、120万円の賠償だったんですか…。
賠償の「相場」としては、そのぐらいでしょうけどね。良し悪しは別として。
それにしても請求額1億はすごいですね。
請求額に応じて、訴状に貼付する印紙代も上がるので、よく知りませんが、1億円の請求だと印紙代でたぶん30万ぐらい? とすると、賠償は実質90万?
いや、弁護士費用でもっとかかっているはずなので、本当に赤字でしょうね。
いくらで請求するのも自由ですけどね。
>名誉毀損でいくつも訴訟を起こせるだけの余裕もあるしな
>勝っているが、試算では一件あたり1000万円の赤字だそうだぞ
アンチが「植草氏の主張が正しかった」ことを認めたくないのは勝手ですが、一言で言うと『見苦しい人たち=アンチ』です。
ところで、一般的には近年「賠償額が上がってきた」とはいえ、だいたいどんな感じなのか興味が出たので調べてみました。
報道被害における名誉毀損の賠償金額
(るいネット)
ttp://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&m=152391
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2001年以降、それまで数十万程度の賠償額が数百万単位で高額化の流れになる。しかし一千万単位の賠償額事例はごくわずかなもので、資本を持つマスコミにすれば、捏造記事を書いて名誉毀損で訴えられたところで雀の涙程度の賠償金額で済む現状であると言っても過言では無いと思う。
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確かに「雀の涙程度の賠償金額で済む現状」のままでは、今後も『犯人視報道』で、裁判の時には検察に有利な世論を作るという“手法”は改まりそうにありません。(結果として、この「垂れ流しメディア」は、権力側の片棒を担ぐことで「食っている」ということになります。)
◎同じ「名誉毀損」でも・・
上記「るいネット」の記録の中で、ほかにもこういう「権力側」の人たちの名前も出ています。
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01年4月
原告:森喜朗前首相 被告:噂の真相
賠償額:300万円(請求額1,000万円)
学生時代の売春疑惑記事
06年2月
原告:竹中平蔵 被告:講談社
賠償額:120万円(請求額1億円)
竹中氏が住民登録を数回移転させ住民税を納めなかったとし「訴追を
検討すべきだ」との専門家のコメントを掲載
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どうやら、アンチさんの『尊敬?』している、これらの人たちも「一件あたり1000万円以上の赤字」となりますね(笑)
竹中氏に至っては「1億円請求」→「賠償額120万円」なので、9千8百80万円も『赤字』ということです。
竹中氏の訴えの概要は
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竹中平蔵が住民登録を数回移転させ、住民税を納めなかったとし「訴追を検討すべきだ」との専門家のコメントを紹介した写真週刊誌「フライデー」02年8月16日号の記事をめぐり、同氏が講談社に1億円の損害賠償を求めた
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どうみても、これが「一億円訴訟」に値する内容とは思えません。どちらかというと(後援会の黒いウワサから連想すると)裁判を通して、マスコミに「都合の悪い記事を書かせないため」の牽制(分かりやすく言えば「ど×かつ」というヤツ)の側面が強いように見えます。
仮に、森元総理の「学生時代の売春疑惑」の情報や、竹中氏の「住民登録の記録や“納税記録”」などを『見られる人間』が、記者にリークしたという事にまでなれば、多少は植草さんのパターン『現職の警察官が“情報源”』と近いのかもしれませんが、この人たちの場合はよくある『醜聞』のレベルです。
やはり、同じ「名誉毀損」でも、植草さんのように、逮捕されたタイミングに合わせて、(一方の当事者の)現職の警察官が「ウソの示談歴」をマスコミに流して既成事実化するというのは、かなり『悪質な犯罪』です。
「利害関係者」が、その「職務権限」に関わる内容で「ウソ情報を流す」というのは、民間人よりも厳しく断罪されるべき。
むしろ、金額ではなく「ウソをリークした罪」で、この警官を罰するくらいの必要があると思います。
アンチの論理では・・
植草さんが「1000万円の赤字」と言うなら、(アンチの尊敬する)竹中氏は「一億近い赤字」ということです。
エコノミストという“本業”では植草さんのほうが「優秀」だけど、名誉毀損の「赤字額」では、10倍勝っていると、主張しなきゃいけませんね(笑)
おっしゃるとおりでしょうね。
勝訴が気に食わないのはわかります。色々書かれていた件は、嘘ですので、まぁこの話題はアンチも今後書くのはやめたほうがいいでしょうね。
この裁判でわかってきた【警察からのリーク】という話は
別で裁判を起こせるぐらいの罪だと思いますよね。